P013 高知県内の沈下橋についての景観の観点からの考察
高知県内の沈下橋についての景観の観点からの考察
〇岡田準人1
1 大阪産業大学デザイン工学部環境理工学科
要旨
高知県内には室戸岬(国指定名勝)や四万十川流域の文化的景観(重要文化的景観)など、多様なランドスケープ遺産が存在する。筆者は2018年から2021年にかけて、高知県内のランドスケープ遺産の探索のための調査を行ってきた。今回は、四万十川流域にある一斗俵沈下橋や佐田沈下橋(今成橋)、仁淀川流域にある浅尾沈下橋や名越屋沈下橋などの沈下橋を対象に行った調査について報告する。調査は、現地調査および資料調査を行い、調査結果をもとに景観の観点から考察を行った。
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この投稿へのコメント
それぞれの沈下橋が周辺環境と合わさり、独自の景観を生み出していることが分かり、沈下橋と各地域の周辺環境により形成される景観について非常に興味を持ちました。本調査では四万十川地域と仁淀川地域の各2箇所の沈下橋、計4箇所が取り上げられているのですが、これら4箇所の沈下橋を取り上げられた理由を教えていただけると幸いです。
谷幸多郎 様
ご質問いただき、ありがとうございました。
ご質問の4箇所の沈下橋を取りあげた理由ですが、調査自体は四万十川および仁淀川における他の沈下橋も対象としているのですが、今回はその中から各河川で2事例ずつ取りあげました。今回の報告で取りあげた理由(橋の立地・規模、周辺環境)は下記の通りです。
四万十川の佐田沈下橋(今成橋)と仁淀川の名越屋沈下橋は、それぞれの河川で最下流に位置し、それぞれの河川に架かる橋として最長となります。
四万十川の一斗俵沈下橋は壱斗俵集落と米奥集落を結ぶ橋で、仁淀川の浅尾沈下橋は鎌井田集落につながる橋となります。なお、一斗俵沈下橋は国登録有形文化財に指定されており、橋は老朽化のため車両の通行は禁止されています。
今回は詳細な分析の報告はできていませんが、上記のような属性の違いが景観に及ぶす影響なども踏まえてて調査を進めていきたいと思います。
岡田準人様
ご回答いただきありがとうございました。
それぞれの沈下橋を取り上げられた理由と各沈下橋の特徴が分かりました。一つ一つの景観は様々な要素により変化し、独自の物となると思っていて、各々の沈下橋の位置や長さ、集落を結ぶ橋、車両の通行禁止や有形文化財指定等の属性の差異が及ぼす様々な景観の変化について、興味を持ち、詳しく知りたいと感じました。
ありがとうございました。